神奈川県横浜市都筑区仲町台5丁目2−25
ハスミドミトリー001
2018年9月24日
今回は眼のトラブル、特に角膜潰瘍について投稿させて頂こうと思います。角膜潰瘍はわんちゃんに多い眼のトラブルで、引っ掻いた、ぶつけた等の外傷や、ウイルスや細菌感染などが理由で、角膜という黒目の表面部分の膜が傷つくことで出来ます。
症状はわかりやすく、眼をショボショボさせる、目ヤニが増える、眼が充血している等が認められます。診断方法はいくつかあるのですが、よくやられる検査として傷を染色する方法があります。肉眼的に傷が見えるケースもあるのですが、わかりにくいケースもあり、そのような場合でも傷がわかりやすくなります。また傷の深さや範囲を評価するのにも有用な検査法です。
上の写真のように傷があると黄緑色に染色されます(深さにもよります)。治療法は、傷の深さや二次感染の有無、基礎疾患の有無など色々な要因で変わるのですが、軽いものは点眼だけで良い場合もあります。重症なものは手術が必要になるケースもあります。重症なものでは眼がダメになってしまうこともありますので、注意が必要となります。症状は比較的わかりやすいので、おかしいなと気づかれましたら、早めにかかりつけの先生にご相談するようにしてください。
治療法の1例を載せます。この子は、SCCEDs(スケッズ)という病態でした。ボクサー潰瘍、無痛性上皮びらんとも呼ばれていたのだとか。ダメになっていた(接着不良を起こしていた)角膜を除去(デブリードメント)した所です。飼主さんが点眼等を頑張ってしてくださった甲斐あり、無事治ってくれました。