神奈川県横浜市都筑区仲町台5丁目2−25
ハスミドミトリー001
2020年12月11日
12月に入り今年もあと少しですね。鬼滅の刃ブームで、妻と子供達もハマり一緒に見ました。最近は私も感化されてこっそり全集中の呼吸(ホントは腹式呼吸)を練習しています。
今日は、あまり多くはないのですがネコちゃんの膿胸について書いてみようと思います。膿胸とは胸の中に膿が溜まってしまう病気です。多くの原因は外傷、ケンカとされています。お外で過ごすネコちゃんは怪我をして病院に来られることが多いのですが、まれにバイ菌が胸の中まで入ってしまい膿胸を発症してしまうケースがあります。
膿胸は重篤な病気で、治療の甲斐なく亡くなってしまうケースも多く報告されています。胸の中が菌だらけになり、体中に菌がまわって敗血症になったり、多量の膿で呼吸困難になったりします。体に入った菌をやっつけるために抗生剤を使うのですが、抗生剤だけでは治りにくく膿を取り除いてやる必要があります。リスクはかなり高いのですが状態によっては全身麻酔をかけて、胸に穴を開けてドレーン(管)を入れ、その後しばらく管を使って胸の中を洗浄して、なんとか助かるケースもあります。
↑膿胸治療後の正常な状態に戻ったネコちゃんの胸のレントゲン。真ん中の白い長丸が心臓です。
↑膿胸となっておりドレーンを入れて洗浄をはじめた頃。
正常な状態と比べて胸の中、心臓の周りの白い部分が多いことがわかります。これらが膿です。
↑実際の膿。体重が3kgもないようなネコちゃんに100cc以上溜まっていました。
ケンカをはじめとした外傷が原因となりますので、お外に行く子は管理法を改めて考えてあげた方が良いと考えさせられました。ネコちゃんのお出かけにはご注意ください。
※初診の方のお電話での詳しい相談はご遠慮願います。まずはかかりつけ医とご相談ください。それでもお困りでしたら診察を受けて頂き、直接お話をさせてください。
横浜もみじ動物病院
中西啓介