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《予防》しつけのお悩みについて3 質問形式で

2023年2月21日

今回書かせて頂く内容が、全て正しいとは限りません。何かヒントとなれば幸いです。

 

Q1:問題行動(噛む、何かを齧る、糞食をする、吠える等等)を起こしているのですが、どうしたら良いですか?

A1:多くの飼い主さんが、すでに起こっている問題行動を簡単に治せないか?と期待を込めて質問されるのですが、大変申し訳ないのですが、「簡単には治せないことが多いです」が答えです。なぜなら今その行動を起こしている背景には、たくさんの原因、そうさせている生活習慣や性格や時には病気が隠れていることがあるからです。大体何かの診察のついでに、ご質問を受けるのですが、ついでの話にならなくて、キチンと答えようとすると、それだけで下手したら何十分も話すような「本気」の話となります。飼い主さんとワンちゃんの、生活習慣や考え方を根本から変えてもらう必要があるケースがあり、それを一言で答えてくださいというのは、とても難しいです。もし問題行動を治したいと考えておられるようでしたら、かなりの熱意とご家族全員の協力が必要となるケースが多いです。また噛むなどといった重大な問題行動を改善させる際には、間違ったしつけや解釈をされると逆効果となり、大怪我をしてしまうこともありますので、本噛みのしつけに関してはプロトレーナーの個人指導を受けられることをオススメします。

問題行動の対処として大切なことは、まずは「予防」です。どんなことをされたら困るかを先に勉強をしておいて、成犬になって問題行動が起こらないよう、子犬の頃からの生活習慣・しつけで「予防」することが大切です。

例えば、「私達がゴハンを食べていると、ゴハンをとても欲しがるんです。」というご質問。これはそもそも飼い始めた段階で、ワンちゃんの目の前でゴハンを食べるような環境にしないことが大切だと思います。

目の前で美味しそうな匂いのする物を食べる。そして実際与えてみて味がわかる、いつものフードよりも格段に美味しい物を、以後も目の前で食べ続ける。欲しいなとワンちゃんは思うでしょう。人間でもそうじゃないでしょうか?それをダメと言う。それって順番が違いませんか?まずは目の前で食べないようにすべきだと思います。

 

 

Q2:しつけ教室ではこのように指導をされたのですが、上手くいきません。

A2:人間でも同じ指導を受けても、同じように理解できるとは限りません。その子に合わせた指導が必要です。

指導法としては合っていても、指導する側が上手く伝えられていないこともあります。例えば、「ダメ」という指示を1つ取っても、Aさんがいうとキチンと「No」と伝わるけれど、Bさんがいうと「Yes」と伝わるケースもあります。

「ダメ」という時に、ワンちゃんが興奮しており、小さな声や優しい声で「ダメよ」と言っても上手く伝わらないかもしれません。確かにある程度の日本語は理解してくれますが、「ダメ」なら「ダメ」と態度も口調もしっかりとわかりやすく伝えることが大切なことが多いです。中には強く言い過ぎると、怖がり過ぎて上手く伝わらないという子もいます。

ワンちゃんの反応をよく見ながら、しつけをしてみてください。

 

 

Q3:人を噛まないようにするにはどうしたら良いですか?

A3:すでに成犬になって本気で噛んでしまう(本噛みの)場合は、かかりつけの獣医師、プロトレーナーとよく相談しながら、対応しましょう。しつけ以外だと去勢手術をする、犬歯を短く矯正する、精神安定薬を利用する等もあります。

若い時期の甘噛みの段階の対処についてですが、まず本来犬は噛んでコミュニケーションをとる生き物です。小さい時に兄弟犬とじゃれあい噛んで噛まれてをして、ここまでやったら自分が痛い、相手が痛い、参ったはどうやるか、母犬との力の差(勝てない相手もいる)等を学んでいきます。しかし人間社会で生きていく上で、本人が甘噛みのつもりでも割と痛いこともありますし、どなたかを甘噛みをしてしまうと困ってしまうケースが多々出てきます。そこで最初の段階で、甘噛みですら許容しないようなコミュニケーションを取るようにしていくことがしつけの方法となります。「噛んでしまうんです」ではなくて、「噛ませない」んです。嬉しくなって興奮してきて歯が出そう、そこでストップです。まず歯を出させない。もし歯が出たら、噛ませず避けます。そしてしっかりと「ダメ」、「いけない」等の指導を入れます。そこでワンちゃんが、わかっていそうかをキチンと観察してください。きっと叱られていると理解していたら、しょんぼりとした顔をするはずです。優しい声で「だめよー」と言ってそのまま甘噛みを許容している場合、その「だめよー」は、「NO」ではなく「OK」とワンちゃんは理解するかもしれません。ダチョウ倶楽部さんのネタではないのですから、ダメなことなら、キチンとダメだと伝えないといけません。

噛むんですがという質問については、きっと噛むことを許容している習慣がどこかにあります。そこを断たないといけないです。他には「家に帰ってきたら嬉しくなって衣服を噛むんです。」等ではまずワンちゃんにケージやサークルなどに入っていてもらい、ある程度落ち着いてからコミュニケーションをとるようにすると良いかもしれません。この帰ってきてすぐに熱烈抱擁をすることは、エスカレートするとワンちゃんの精神病の1つである分離不安を引き起こしてしまうこともあるので注意が必要です。

何も噛ませないで良いかというと、そうではなく、噛むのが好きなら、他に噛んでも良いオモチャ等を用意してあげれば良いです。

 

 

Q4:他のワンちゃんと仲良くさせたい

A4:大きくなったワンちゃんで、他のワンちゃんが苦手な子に、好きになりなさいということは、とても難しいです。苦手だけど挨拶はできます。は頑張ってトレーニングをすればできるかもしれません。

またチワワ(2kgぐらい)などの小型犬に、同じ犬なのだからと大型犬(30kg以上)と仲良くなりなさいとおっしゃる方もおられますが、私から見たら無茶振りです。ご自身が、初めて会った体重が自身の15倍の巨人、あるいは初めて会った象さんと仲良くなりなさいと言われたら如何でしょう?見上げるような大きな体、「ジャックと豆の木」か「進撃の◯◯」でしょうか?私ならきっと心のどこかで怖いなと思います。踏まれたらペシャンコです。食べないでよとも思います。確かに大型犬とも仲良くできる子はいますが、ハードルが高いです。同じサイズの子にしましょう。

他のワンちゃんと仲良くさせたいとなった時に、まず狼や闘犬の血が濃い犬種でとなるとハードルが高いかもしれません。和犬やピットブルなどです。近年の柴犬は品種改良されていて大人しい子も増えていますが、他のワンちゃんが苦手な子も多いです。プードルやレトリーバーなどがワンちゃん好きというケースが多いです。

仲良くしたいということでしたら、小さく好奇心が旺盛なうちに同じサイズのワンちゃん楽しい思い出を作らせていくことが1つの方法となります。大きな犬に追いかけまわされる噛まれるなどの怖い思いをすると他のワンちゃんが苦手になることもありますので、注意が必要です。大きくなってからだと好奇心よりも警戒心が勝ってしまうため、難しくなることが多いです。ちなみに自分より大きな生き物を警戒することは、決してダメなことではないです。自分が怪我をするかもしれませんからね。

大きくなってから苦手だけど挨拶はできるようにしたいということでしたら、プロトレーナーの協力が必要かもしれません。なぜなら相手のワンちゃんが必要だからです。同じくらいの体格で、トレーニングされているワンちゃんで、更に相性の良い子と、少しずつ一緒にさせてみる。そしてその子で慣れてきたのであれば、他のワンちゃんとも少しずつトライしていく必要があります。苦手なものを克服してもらうわけですから、一朝一夕ではうまくいきません。

 

 

Q5:散歩の時にリード(ひも)を引っ張るんです

A5:ショードッグ等でなければ、他の方に迷惑をかけないようにすること以外に散歩・リードの仕方に明確なルールはありません。ワンちゃんがリードを引っ張ること自体がダメというわけではないのですが、ワンちゃんの好きなようにばかりさせてしまうと、交通事故に遭う、何か食べてはいけないものを拾い喰いする、誰かを怪我させてしまう等、様々なトラブルに遭ってしまう可能性があるので、リードの仕方を勉強することをおすすめします。

以前見かけて印象的だったのが、公園で伸びるリードを使い、ワンちゃんの好きなように散歩させている方がいらっしゃいました。そのワンちゃんは他のワンちゃんを見かけると走っていき、他のワンちゃんのリードとグルグル巻きになってしまってしまい、相手のワンちゃんは怯えてしまっていました。リードが絡まった後も、リードを伸ばしている飼い主さんは何の悪びれもなくニコニコしており、「ウチの子はワンちゃんが大好きなんです」とか「ウチの子は噛まないので」等とおっしゃっていました。相手の立場を考えた時、知らないワンちゃんがいきなり飛びかかってくるわけなので、きっと怖いでしょう。それがワンちゃんが苦手な子だったら、身を守ろうとして反撃をするかもしれません。お散歩をする時は、自分目線だけで考えるのではなく、相手目線でも考える必要があります。

散歩の仕方を考える際に、まずは飼い主さんが、どのようにしたいかを考える必要があります。またいつも同じ飼い主さんが散歩に行くのであれば良いのですが、家族の何人かで散歩をしている場合、人によってルールが違うと、ワンちゃんは混乱してしまいますので、まずご家族でどうしたいのか、どのようにするのかルールを決める必要があります。

そもそもどのようにしたら良いかがわからないということでしたら、上手な方の散歩を見せてもらうのも1つかもしれません。あとコレ(例えば、道路に飛び出そうとする、他の方に飛びかかろうとする等)をされたら困るなということから逆に考えるのも1つです。

散歩の仕方ですが、個人的にはメリハリをつける、オンオフをつけると良いと思います。ワンちゃんもお散歩で色々な匂いを嗅ぎたい、走り回りたいという欲求があると思います。でも食べたら危ない物が目の前にある時や、交通量の多い場所でそれをやられると困るわけです。ですから交通量の多い場所等ではオン「着いてきてね」、公園等ではオフ「好きなように匂いを嗅いで良いよ、走って良いよ」とすると良いと思います。

お散歩時に向こうから、ワンちゃんが来ている、ウチの子は他のワンちゃんを見ると飛びかかろうとするということがわかっているなら、道を変えるや、相手のワンちゃんとの間に体を入れておき、リードを使いお座りの態勢で待てと指示し、相手のワンちゃんが通り過ぎるのを待つのも1つでしょう。大人しく待てができたら褒めてあげると良いです。

リードの使い方にもコツがあります。文字で伝えるのが難しいので、上手な方のリードの使い方を実際見ていただくことが一番早いかもしれません。おやつを使って指導するという方法もあります。

小型犬は特に呼吸器が弱い子が多いので、個人的には首輪はあまりすすめておらず、ハーネス・胴輪をすすめています。引っ張り防止用のハーネスもありますので、そういった物を利用されるのも1つかと思います。

 

ドッグトレーナーの遠藤エマ先生の動画がとても勉強になるので、ぜひ観てみてください。

《予防》しつけのお悩みについて2

2023年2月21日

改めてですが、最初に私はしつけに正解は無いと思います。そして、しつけは「予防」「事前の準備」が大切だと思っています。今回書かせて頂く内容もヒントになれば幸いです。

 

前回、動物を飼う時には最低限のルールがあるというお話をさせて頂きました。ルールを守って飼われるのであれば、あとの飼い方は自由です。

お座敷犬にしたい、番犬にしたい、スポーツドッグにしたい、ショードッグにしたい、どれも自由です。

それぞれの目標によって、きっとしつけは変わります。番犬にしたいのに、お家に誰かが入ってきた時に吠えないのでは困ります。一方で都会部では、集合住宅などで飼われるケースが多いので、お家の中でワンワン吠え続けられるのはご近所からのクレームにもつながりますので困ります。

 

まず大切なことは、ご家族がワンちゃんを「迎える前」にしっかりと勉強をして、どのようにあって欲しいかを明確にすることです。個体(個人)差はもちろんありますが、犬種によって特性があります。ほとんど鳴かないシーズー、スポーツ大好きジャックラッセル・ボーダーコリー、毛が抜けず人懐っこいトイプードル、気性が穏やか存在感抜群のゴールデンレトリバー。お迎えする前に、どんな子とどうお付き合いしたいかをよく考える必要があります。

スポーツしたいならジャックラッセルテリアやボーダーコリーが良いかもしれません。あまりお家が広くなくて室内飼いするなら、トイプードルやシーズー、チワワなどが良いかもしれません。あまり鳴かないシーズーや体の小さなチワワを番犬にするというと、出来ないことはないかもしれませんが、あまり向かないかもしれません。また広くないお家で散歩時間も多く取れないご家庭では、運動量の多い犬種や、大型犬を飼うのは、ストレスとなり病気や問題行動の原因となるかもしれません。

まず、こういった事前にどういうワンちゃんが、ご家庭に合っているのかを考える必要があります。

 

次に実際に飼うと、その子がどういう性格なのかを見ながら、しつけを行っていくこととなります。我々人間も子供や部下を教育した際、自分の期待通りに成長するわけではありません。相手にも意思があります。きっと振り返ると自分自身もご両親に育てられて、ご両親の思うように育ったという方は少ないのでは無いでしょうか?

ワンちゃんにもキチンと個性と自我があります。飼い主さんは「他のワンちゃんと仲良くできる子になって欲しい」と思ってしつけをしようとしても、ワンちゃんは他のワンちゃんが苦手かもしれません。苦手なものを好きにさせることは中々出来ません。逆に飼い主さんはご自身が苦手な物を簡単に好きになることができるか?を考えて頂くと良いと思います。私で言えば、あの黒い虫・・・。トレーニングをすれば、苦手だけど何とか我慢はできるかもしれません。それでもきっと大変ですよね?私には無理です。しつけをするにも相手の気持ちもあるんです。

更に、私達人間も「ダメだよ」と言うだけでわかる方もいれば、わからない方もいるように、ワンちゃんも強く言うと怖がってダメという子もいれば、強く言わないと全くわかってないという子もいます。その子の反応を見て対応を変える必要があります。

 

しつけは予防が大切です。例えば、スリッパを噛んで困ります。どうすれば良いですか?と言うご質問に対してですが、飼い主さんの臭いがついて噛みごたえのある魅力的なオモチャが目の前にあれば、私はワンちゃんが噛むのは普通だと思います。それを噛んじゃダメじゃないと叱るのは、ある程度効果があるかもしれませんが、私は飼い主さんが悪いと思います。自分で子供の目の前に魅力的なオモチャを置いておいて、あとで遊ぶな、なんで遊んでいるんだと怒っているわけです。遊ぶに決まっています。ちょっと可哀想じゃないですか?ご自身が暇だなーと思っている時に、目の前にテレビや雑誌があったらどうします?観ませんか?この場合、まず「スリッパを目のつく場所におかなければ良い」んです。代わりに暇つぶしに噛んでも良いオモチャを与えておけば良いでしょう。

このようにワンちゃんがやったら困るなと思うことは事前に出来ないよう予防しておく、これを続けていくことがとても大切です。特に子犬の時がとても大切です。ワンちゃんをはじめて飼われた方は特に、ワンちゃんってどんな生き物なのかを事前に勉強しておくことが大切です。

 

エラそうなことを言っていますが、私は説明書は読まない派ですし、スリッパを噛んでいるのを見かけたら、よくも噛んだなーと怒っちゃうかもしれません。ハイ、よくないです。説明書長すぎだし、この文も長過ぎですね。

《予防》しつけのお悩みについて1

2023年2月21日

今回ぜひワンちゃんを飼ってよかったなと思って頂きたいと思ったため、しつけについて書かせて頂きました。個人的な見解が多く、決して全てが正しいと思ってはいません。また辛辣なことも書いていますが、できたら大きなトラブルになって欲しくないという気持ちからのものです。お気を悪くされるかもしれませんがご容赦願います。

 

・・・ワンちゃんのしつけのお悩みについて、すぐに書きたい所なのですが、必要なことなので、まずワンちゃんを飼う上での基本的なルールを書かせていただきます。日本にはワンちゃんを飼う上でのルールに「動物愛護法」、「狂犬病予防法」、「感染症法」、「各都市における条例」等があります。飼い主さんは、これらのルールを最低限守らなければなりません。簡単に言うと・・・

 

◯虐待などはせず愛情を持って最後まで飼ってください。

・飼い主さんには、終生飼養の義務があり、基本的には亡くなる時まで責任を持って飼い続けなければなりません。

・どうしても飼えない場合は、次の飼い主さんを探してあげてください。

・動物を捨てることは虐待となります。私自身も何度か発見したことがありますが、動物病院の前に動物を捨てる方がいらっしゃいました。これは虐待となり罰則があります。近年では法律が厳しくなり、獣医師がこういった虐待行為を見かけたら通報する義務が出来ました。

・虐待は、正当な理由なく動物を殺したり傷つけたりする積極的な行為だけでなく、必要な世話を怠ったりケガや病気の治療をせずに放置したり、充分な餌や水を与えないなど、いわゆるネグレクトと呼ばれる行為も含まれます。海外では、過剰に太らせることも虐待だと判断されたケースもあるようです。普通に飼っていれば、まず何か問題になることはないですが、動物に対する扱いについて社会の見る目が少しずつ厳しくなってきているなと感じます。

 

◯他の方に迷惑にならないように飼ってください。

・お散歩中にうんちをしてしまったら持って帰ってください。

・誰かを怪我させてしまったら、飼い主さんとして責任を持って対応をする必要があります。まずは相手の方が怪我をされてますから、病院へ行って頂く必要があるでしょう。また翌日までに地域の保健所に報告する義務があります。

※当院でも毎年何件かは、人やワンちゃんを噛んだ、噛まれたということでご相談に来られます。人が怪我した場合の治療は、獣医師ではなく、人医師、皮膚科や外科にご相談ください。噛んだ側のワンちゃんの飼い主さんは保健所へ報告し、狂犬病の鑑定(ここで動物病院にかかることになります)等、所定の手続きを受けてください。噛まれた側のワンちゃんの治療については、もちろん動物病院での対応となります。

※事故が起きた時、近年は社会が感染症への関心が増していますので、噛まれた側から「お宅のワンちゃん感染症に罹っていないですか?」と、かなりシビアに問われるケースがあります。狂犬病の予防接種はもちろん義務ですし、その他の予防を実施しておくことは、感染症からワンちゃんやご家族を守るだけでなく、周りの方を守ることにもなります。またいざという時にキチンと飼っているという証明にもなりますので、とても重要かと思われます。

 

◯迷子や災害時の個体識別のためにマイクロチップを入れましょう。

・マイクロチップが義務化されています。すでに飼っている子の場合は、努力義務という形となっております。(2023年現在では、罰則などはないです)

 

◯お住まいの市町村にワンちゃんの登録をしましょう。

・生後91日齢以降のワンちゃんは、飼っていることをお住まいの市区町村の窓口へ申し出て登録し、鑑札(マイナンバーのようなモノです)を発行してもらう必要があります。

 

◯感染症にならないよう、感染症を広げないように飼いましょう。

・日本にはワンちゃん同士でうつる病気や、ワンちゃんから人にうつる病気もあります。特に狂犬病は国内には無い病気なのですが、人間も感染する危ない病気なので予防接種は義務となります。近年では感染症への意識が高まっておりますので、賃貸での飼育時、ドッグランやトリミング、ペットホテルを利用する時などに、混合ワクチンやフィラリア予防、ノミダニ予防等の証明書の提示を求められる機会も増えてきています。

 

などです。

法律の改正が定期的にありますので、動物を飼う時はそういった情報もなるべく仕入れるようにしてください。

《歯科》歯周病・根尖部膿瘍・歯折・頬が腫れている

2023年2月7日

前回に引き続き、歯のトラブルについて書いてみようと思います。

今回は根尖部膿瘍(歯の根っこが歯周病菌におかされ、骨が溶け、炎症が起こり、膿が排出される病気です)のワンちゃんです。

歯のトラブルが起きた時、必ずしも歯がおかしいと気づかれてご来院するというわけでもありません。「頬から膿が出ている」、「頬に傷がある」ということでご来院し、色々と調べてみると歯が原因だったということがあります。

 

↑頬が何だかおかしい。これは結論としては歯が折れて、歯周病、根尖部膿瘍になったことが原因となります。

頬から膿が出ているとなると、まず歯のトラブルが疑われるのですが、皮膚炎や外傷、がんなど、他の原因も考えないといけません。下記のように検査や治療を行っていくことで、原因がハッキリとしていきます。

 

↑治療前の歯の肉眼所見です。どの歯が原因でしょう?このケースだと肉眼所見ではハッキリしません。

全体的に茶色い歯石が付着しており、歯肉が赤くなっています。

よくわからないかもしれませんが、特に赤丸の部分は歯が折れているように見えます。原因は多分ここでしょうか?

 

 

   

↑ハッキリさせるために病変部がどこなのか、全ての歯を1本1本レントゲンでチェックします。

左側は上の赤丸の歯で、歯の周りの骨が溶けている(何だか黒くぼんやりしている)ことがわかります。

右側は正常な歯で、歯の周りの骨がしっかりとキレイな様子がわかります。

 

 

↑赤丸の歯を歯石を取った所です。やはり歯が折れています

 

  

↑レントゲン検査で明らかに悪いとわかったので、歯科用ドリル等を使い抜歯をしました。

右側は歯の断面で、穴が開いていることがわかります。歯周病菌に歯の内部を侵されていったのだと考えられます。やはりこの歯は悪そうです。

 

↑抜歯後に、歯の根っこが残っていないかチェックしています。

 

  

↑左側の抜歯した部位は穴が開いており、そこから右側の写真の器具を入れてみます。すると・・・

  

↑右側のように、器具の先端が頬まで貫通していることがわかります。

つまりこの歯が病変部で、ほぼ間違いなさそうだとわかります。

歯が折れ、露出した歯髄から歯周病菌が侵入し、歯全体そして特に歯の根っこの周りがおかされ、骨が溶け、炎症が起こり、膿が溜まり、それが軟らかい頬から排出されたのではないかと考えられます。

 

↑抜歯後の穴をよく洗浄し、歯槽骨を切削機なめらかにして、吸収糸で縫合しています。

 

  

↑左側が処置前で、右側が処置後です。

他の歯も歯肉炎・歯周病になっていますので、スケーリング、ルートプレーニング、ポリッシング等の治療(処置)を実施しました。

 

 

↑処置後しばらくしての写真です。左は頬が治っていることがわかります。

右は抜歯部位で、まだ縫合糸が残っていますが、粘膜がキレイに癒合して穴が塞がっていることがわかります。糸はしばらくしたら取れるので、基本的にはそのままにしておきます。

 

 

歯が折れてしまうと、それが原因で根尖部膿瘍を引き起こしてしまうケースがあります。

わんちゃんは噛むことが大好きな子が多いですが、硬すぎる物を与えると、歯が折れてしまうことがよくありますので、ご注意ください。やはり予防が一番大切です。

もし歯が折れてしまった場合には、抜歯や歯内治療等いくつか治療選択肢があります。(上記の子の場合は歯内治療は適応できません。)

歯がどの程度の重症度で折れているのか、折れてからどれくらい時間が経っているのか、普段から歯のケアができるか、歯の治療の為に麻酔がかけられるか(複数回かけないといけないケースもあります)、費用面はどうか等の様々な要因で治療選択肢は変わってきます。歯が折れた時は、かかりつけの先生に早めにご相談をしてみてください。

 

<歯が欠けていた別のワンちゃんの治療例>

   

↑歯が折れた子の治療は抜歯になるケースが多いのですが、幸い歯髄が出ているわけではなかったので、レジンで補修しました。

歯が汚れてきたので(左が処置前)、そろそろクリーニングをしたいとのことで、クリーニングをしてみたら、歯が少し欠けていることがわかりました(真ん中)。ここに汚れが溜まりやすいことと、さらに削れたら露髄し、しみたり、歯がダメになることもあるかもしれないので、補修しました(右側が処置後)。

《眼科・外科》まぶたのできもの・眼瞼腫瘤・眼瞼腫瘍

2022年11月21日

今回は「まぶたのできもの」について書かせていただきます。

まぶたのできものは、猫ちゃんでは少ないですが、わんちゃんでは時々認められます。

一概にできものと言っても、色々なパターンがあり、実はきちんと診断名を付けようと思うと、意外と難しい面があります。

例えば、できもの(腫瘤)というわけではなく、目を擦るなどして瞼が炎症を起こしているパターン、マイボーム腺という涙の脂の成分を分泌する腺が詰まって炎症を起こしているパターン、あと腫瘍などがあります。

じゃあどれなの?となった時、経過や肉眼所見、瞼の裏側でマイボーム腺が詰まっている所見はないか、試しにできものを絞ってみてマイボーム腺の分泌物が出るかどうか(本人がやらせてくれるかどうか)、目薬や飲み薬で出来物が無くなるか等をチェックしていきます。腫瘍が疑われる際に確定診断しようと思った時には、切除をして組織生検が必要となります。でもいきなり手術で取るって言われたらビックリしますよね。私も飼い主さんだったらビックリします。こういう時、体の他の部分だと、針を刺して細胞を採って、腫瘍かどうか良性か悪性かをある程度当たりをつけることができます。しかし瞼の場合は、眼球があるので、針を刺すのも中々に大変です。この辺りがまぶたのできものの難しいところとなります。

(さらに…)

《整形・外科》橈尺骨骨折(前足・腕の骨折)

2022年3月26日

今回は前回に引き続き骨折について、特に「橈尺骨骨折」について書いてみようと思います。

手首から肘の間、つまり前腕は橈骨と尺骨という2本の骨が支えています。橈骨が折れていたら橈骨骨折、尺骨が折れていたら尺骨骨折、そして両方折れていたら橈尺骨骨折と呼びます。

この部位の骨折は、若齢の小型犬・トイ犬種に多く発生します。トイプードルでは特に多いです。体格の小さなポメラニアンも比較的多い印象です。

ソファからの飛び降りや、抱っこしていたら落としてしまった、踏んでしまったなど、ちょっとしたことで起きてしまうケースが多いです。

治療法についてですが、実は、その子の年齢、体重、活動性(活発な子か、大人しい子か)、持病の有無、両方折れたのか片方だけなのか、骨折の仕方(単純骨折なのか複雑骨折なのか、骨折方向が横なのか、斜めなのか、螺旋状なのか)、骨のどの位置で折れているのか、飼い主さんがどれくらい管理できるか、どの程度費用が負担できるか(治療に使用する機材が高いケースが多いので、最終的な飼い主さんの負担に直結します)、担当する先生の得意な治療法など、様々な要因で変わってきます。

橈尺骨の片側だけが折れているケースでは、ギプスで治療するというケースもありますが、ギプスだと何ヶ月もギプスを着けて皮膚がただれてしまい生活の質が落ちてしまうということがあるため、手術を推奨する先生もいらっしゃいます。橈尺骨が両方とも折れているケースでは、かなり不安定になりますので、手術を推奨する先生が多いのではないかと思われます(状況に応じて変わります)。手術方法もいくつかあり、プレートを使った(金属の板とネジで固定する)方法、創外固定という器具を使った方法、ピン(金属の棒)で固定する方法などがあります。それぞれの固定具には更に色々な種類があります。

個人的に、病気の治療ってどれも難しいと思っているのですが、骨折の治療は更に難しいと感じることが多いです。それは前述の通りで、その子その子で適切な治療が異なることが挙げられます。

そして例えば手術が必要で、とても上手くいった場合、もしかしたら翌日から骨折した足を使って歩き始めるかもしれません(良いことではあります)。ある程度痛みが無くなると走り始めるかもしれません(きっと順調ですが見ていて怖い、多くは安静が必要な状態です)。でもよく考えていただくと、1週間程度では骨はくっつかないんです、何ヶ月もかかります。固定されて痛みが減ってくると、動物は骨折した状態の足を使ってしまいます。安静にするのが難しいのです。人間は骨折した腕を使わないでねと言ったら使わないでしょうが、これも難易度が上がるポイントの1つです。

若齢の小型犬が多いですから、体重は2kgもないことがザラです。骨の太さは1cm未満、厚さも薄いところだと5mmも無いことがあります。割り箸を金属の板やネジ、釘、バンテージで動かないよう固定するようなイメージです。

更に、治療が上手く行かないと、骨がねじれてくっついてしまう、そもそも骨がくっつかない、場合によっては骨が溶けてしまうことも、骨がどうしてもくっつかず、苦痛になってしまう場合は、最終的に苦痛の原因の足を取るというケースも存在します。・・・骨折の治療は大変です。

骨折はまずは予防をおすすめします。ソファからの飛び降りの予防、フローリングにマットを敷くなどをして滑りにくくしましょう。悲しいことが起きてしまった時には、早めに動物病院を受診し、治療法についてかかりつけの先生とよくご相談ください。

※初診の方のお電話での詳しい相談はご遠慮願います。まずはかかりつけ医とご相談ください。それでもお困りでしたら診察を受けて頂き、直接お話をさせてください。

 

↑ 橈尺骨骨折のレントゲン写真、前足を横から撮っています。橈骨(上の太い方)、尺骨(下の細い方)

↑ プレート(金属の板)とネジを使って固定したレントゲン画像

骨の厚みは薄いところで5mmくらいで、使用したネジも5〜8mm位の長さとなり、とても小さいです

《整形・外科》大腿骨遠位成長板骨折(後足・太もも・膝の辺りの骨折)

2022年3月5日

わんちゃんを新しく飼い始めて、楽しくドキドキな毎日。お家に慣れてきたので、ケージのお外に出してあげると、嬉しそうにあちこちを走り回り、ソファによじ登りご満悦。ご家族もその愛らしさにご満悦。

そしてソファから地面へダイブ・・・・。ダイブ後、突如キャンキャンとひどく痛がり、足がぶらぶらとつけなくなってしまった・・・。

一瞬前まで幸せだったご家族を急遽襲った不幸な出来事、「骨折」です。

 

近年、室内での飼育のしやすさから、トイプードル、チワワ、マルチーズ、ヨークシャーテリアなどの小型犬を飼われるご家庭が多いです。小型犬のMIXも増えてきた印象があります。その中でも特にトイプードルは骨が非常に細いため、ちょっとしたことで骨を折ってしまうケースが多いです。トイプードルを飼い始めた方いらっしゃいましたら、是非前足を触って太さを感じてみてください。毛が長いため一見太く見えますが、触ってみていただくと、きっと割り箸1本分くらいしか骨の太さがありません。

前述の通り、骨折の原因は外傷です。それも交通事故などの大きな外傷ではなく、私達にとってはちょっとした出来事に感じてしまうような出来事が原因のことが多いです。ソファからの飛び降り、抱っこしていたら落としてしまった。飼い主さんが誤って踏んでしまったなどです。時には走っていて、滑って転んだら折れてしまったというケースもあります。

若い小型犬の骨折は比較的ありがちなトラブルなので、予防としてソファに飛び乗らなせない、フローリングにマットを敷いて滑りにくくするなど、環境整備をしてあげることがおすすめとなります。

もし折れてしまったら、きっとひどく痛がっていますので、すぐに獣医さんに行かれるとは思いますが、やはり折れた場所によっては、早めにギプスを巻いたり、手術をしたりと固定をしてあげた方が良いことが多いので、早めにかかりつけの獣医さんにご相談ください。

今回は、ちょっと珍しい大腿骨の成長板骨折の患者さんも、紹介してみます。

         

↑ 右の写真:赤丸の部位が、骨折部です。大きくズレていることがわかります

左の写真:正常な逆側の後ろ足の骨です

↑ 手術後のレントゲン写真

この子も小型犬なのですが、ちょっとした事故で折れてしまいました。この部位の骨折はギプスでの固定だと、上手く骨がくっつかなかったり、ねじれてくっついてしまうことが多いため、骨にピン(金属の棒)をバッテンに刺して固定する手術を実施しました。手術後は幸い、上手くくっついてくれて元気に治ってくれました。

もし残念なことにこの場所を折ってしまい、かかりつけの先生から手術をおすすめされるようでしたら、出来たら早めに受けさせてあげると良いかと思います。

※状況によって判断は異なる可能性がありますので、かかりつけの先生とよくご相談ください。また初診の方のお電話での詳しい相談はご遠慮願います。まずはかかりつけ医とご相談ください。それでもお困りでしたら診察を受けて頂き、直接お話をさせてください。

《消化器》異物誤食(内視鏡・胃カメラ、腸閉塞・腸切開など)④

2022年2月3日

この子は、運悪く腸閉塞を起こしてしまった子です。

異物誤食の癖がある子で、飼い主さんも頑張って気をつけられていたのですが、マットか何かをこっそりと少しずつかじっており、自分の毛と混じって硬い毛玉を作って運悪くそれが十二指腸に詰まってしまいました。

誤食を気をつけられていたため、当初はまさか食べていないだろうと思われましたが、臨床症状や超音波検査やバリウム検査にて閉塞が疑われたため、手術を実施しました。

↓バリウム検査をしています。時間が経ってもこれ以降バリウムが流れていかないことから閉塞が疑われました。

以下、手術の画像がありますので、苦手な方は見ないでください。

(さらに…)

《消化器》異物誤食(内視鏡・胃カメラ、腸閉塞・腸切開など)③

2022年2月3日

異物誤食の難しさは、本当に異物を食べているのか、それが体に悪影響を出しているのか、今後出すのかを判断することにあります。

この症例は、ヒモ状異物の症例です。食欲もあまりなく、何度も吐いてしまうということで、レントゲン検査・バリウム検査をした所、十二指腸にバリウムが残っているという異常所見が認められました。内視鏡検査で確認したところ、これは異物(ヒモ)が引っかかっていたということがわかりました。ヒモは通常のレントゲン検査では写らないことがほとんどです。バリウム検査でも中々診断が難しいのですが、今回はヒモの一部が絡んで塊になり、さらに繊維の中にバリウムが残っていたため、検出ができました。

↓通常のレントゲン写真では明らかな異物の影は認められません(胃が拡張していることは異常です。)

↓バリウム造影をしたレントゲン写真。胃の出口、十二指腸のあたりにバリウムが残っています

↓更に時間が経って大部分のバリウムが大腸に流れているにもかかわらず、一部が十二指腸で止まっています。これは異常です。

内視鏡を用いて、このバリウムが残っている部位に何が起こっているのかを確認したところ、それが異物であったということが判明しました。またこの症例では、糸が一端が舌に引っかかっており、そこから腸まで繋がっていました。ヒモは引っ張ると内臓を引き裂く可能性があるため、食道や胃、腸を傷つけないように、慎重に引っ張り出しました。摘出後は症状が改善し、元気になってくれました。

↓模式図

今回の例はヒモの絡まった部分にバリウムが残ってくれたことで、異常が検出されましたが、絡まっていない部分はバリウム検査でも検出されていません。異物の検出は難しいことが多いため、「食べたかどうか」というご家族のヒントがとても重要になってきます。受診前に是非よくよくご確認頂き、まずいものを食べている場合は、なるべく様子を見ずに早期の対応ををお願いいたします。

《消化器》異物誤食(内視鏡・胃カメラ、腸閉塞・腸切開など)②

2022年2月3日

続いて、内視鏡・胃カメラについてです。

個人的には、吐かせても異物が出てこなかった時や、吐かせると食道に刺さりそうで危ない時などに利用します。

全身麻酔が必要なので、そちらのリスクを考慮しながらとなります。またごはんを食べてしまっていると、処置が難しくなりますので、異物を食べた時に動物病院を受診する際は、ゴハンを与えるどうかは受診前に担当の先生に確認した方が良いです。基本的には絶食が無難ですが、催吐処置をする際には、病院ではゴハンを食べない子は、自宅でゴハンを食べて来てもらった方が良いと判断するケースもあるかもしれません。

 

ここから実際の胃カメラを使った症例についてです

↓レントゲンで胃の中に何かあることがわかります。レントゲンで写ってくれるとわかりやすいです。

飼い主さんは、異物を食べたかどうかわからず、自宅で何度か吐いたけれども、異物が出てこなかったため、胃カメラを実施することになりました。

↓胃カメラで見た胃の中の異物

↓こういった器具を使って異物を取り出します。

↓摘出した異物

摘出した後、麻酔覚醒も良好でしたので、当日夕方には無事帰宅されました。

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