神奈川県横浜市都筑区仲町台5丁目2−25
ハスミドミトリー001
2018年7月30日
院長の中西啓介です。
病院を始めて約2ヶ月半が経ちました。たくさんの方が色々な相談にいらして下さいました。本日は骨折のワンちゃんについて投稿させて頂こうと思います。
この子は散歩中にリードがひっかかって足を痛めてしまったとのことで、来院されました。院内で跛行と、身体検査にて足先の疼痛(痛み)を認め、レントゲン検査が必要と判断し、実施させて頂きました。検査の結果、第3中手骨の斜骨折が認められました。
人でいうと手の甲で触れる手首のあたりから中指につながっている骨です。ちなみに人も同じように中手骨と呼ぶようです。たぶん人の方が本家です。骨の名称は人もワンちゃんもほとんど一緒のようです。さらに余談ですが、ワンちゃんには鎖骨がありません。
中手骨骨折の治療法としては、手術や包帯での固定等が挙げられます。今回は相談の結果、包帯をして骨の癒合をみさせて頂くことと致しました。
①一番最初のレントゲン画像
右側の真ん中の骨が斜めに折れているのがわかります。指も少し外側にねじれています。
②包帯後のレントゲン画像
包帯をして(前肢の周りのぼやっとしたものがレントゲンに写った包帯です)、出来る限り骨折部を元あったように寄せて、固定しています。
③約2ヶ月後のレントゲン画像
骨の癒合が進んだので、包帯を外し、徐々に普段の生活に戻って頂くようにさせて頂きました。
その後、しばらくしてご連絡させて頂いた時には、特に後遺症もなく元通りに走り回っているとのことでした。元気にしてくれていると聞くと、とてもうれしいですね。
今回は包帯での治療とさせて頂きましたが、同じ部位の骨折でも、患者さんによって何が良いかというのはいつも変わってきます。特にワンちゃんは小型犬〜大型犬まで体重が変わりますし、骨折した手を使わないでねと言っても聞いてくれません。もし不運にも骨折してしまった場合には、その子の性質等も含めて、担当の先生とよく相談して貰うとよいかと思います。